歩く

あるきながらうたおう

全休符

また、歳を重ねることができたので久しぶりに文章を書いてみようと思います。

 

24歳。私がこの世に生まれ落ちてから、地球が太陽の周りを24回回ったということになっています。この数は、地球の歴史と比べて、あまりにも少ない。4600000000回、すでに地球は太陽の周りを回っている。そのうち、24回まわっただけ。人類は3700000年前に誕生したと言われています。それから、なんと色の濃い時間を重ねてきたことか。人類が生まれてから現在に至るまで、生きるために獲得してきた能力が自分の体に宿っている。そして、私の周りに見えるあらゆる景色に、人類の爪痕が刻み込まれている。

 

いや、しかしそれは思い込みが行きすぎているのかもしれない。それぞれの生命が、独立して、しかし相互に影響を与えながら、形作られてきている。そこが、生命の面白いところだ。予測不可能で、毒々しく、気持ち悪く、うごめく。

 

この一回生が愛おしい。あの草の中で、あの子の中で、自分の中で、うごめいている得体の知れない何か。そのうごめきに魅せられている。複雑で、コントロールできない何か。それは恐怖とひとまじり。一体になっている時しか、受け入れることができない。これだ。体が溶けていくような感覚。胸がちぢこまる。いのちがぜんぶ。ころし、ころされる。

 

ころしてもいいよという信頼。たべてね。